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2005年06月18日

『豊富なあしたば効果 特有の色素成分に秘密』日本経済新聞掲載記事

日本経済新聞社の記事で「八丈島産アシタバの秘密」が紹介されています。

アシタバ、健康効果が次々と解明

 伊豆諸島の八丈島原産で「今日、葉を摘んでも明日生えてくる」といわれるほど生命力の強い植物アシタバ。その健康効果が次々と解明されている。茎を切ると出る黄色い汁が胃酸分泌を抑え、血栓を予防する効果も見つかった。てんぷらやあえ物などのほか、ジュースやお茶など摂取方法も増えている。

 東京・羽田空港から飛行機で45分。絶海に浮かぶ八丈島の三原山(東山)南側の傾斜地。その一角に島のなかでも最大級のアシタバ畑がある。畑を切り開いたのはアシタバ栽培技術の伝承者として地域特産物マイスターに選ばれた浅沼幸輝さん(73)。

 基本的に無農薬で作っている。浅沼さんに勧められて食べてみると、やや青臭いがそれほどくせはなくアスパラガスに近い。茎の切り口からは黄色い汁がにじみ出た。「油いためやてんぷらで毎日食べている」浅沼さんは「血圧も血糖値もずっと正常。医者知らず薬知らずだよ」と笑う。

 八丈島の料理店には必ずといっていいほどアシタバがメニューに入っている。昼時に訪ねた「宝亭」では、アシタバ料理をいくつも作ってくれた。まず、生でマヨネーズを付けて食べる若葉や1番人気のゴマあえ、てんぷら、お浸し、いためものなど。いずれも西洋野菜にはない深みを感じる味だ。「島ではよく食卓にのる長寿食。最近はお客さんに、アシタバはありますかってよく聞かれますよ」とご主人の久保田喜丈さん(48)。

 アシタバは江戸時代から八丈島をはじめとする伊豆諸島などで食用や民間薬として使われてきた。その秘密は何か。研究を長年続けている大阪薬科大の馬場きみ江教授を訪ねた。馬場教授はアシタバの黄色い汁を分析して、主成分は色素成分カルコン類の2種類の新しい化合物であることを突き止めた。これらは同じセリ科の植物にもないアシタバ特有の物質で、しかも多量に含まれている。

 その後の研究で、これらのカルコンには胃酸の分泌を抑え、胃潰瘍(かいよう)を予防する作用があることが分かった。また、血栓予防や末しょう神経を弛緩(しかん)させる血圧低下・血流促進効果、皮膚アレルギーを抑える効果もある。最近ではがんからの血管新生の抑制や肝臓のコレステロール値を下げる作用も見つかった。

 アシタバにはカルコンのほかにも便秘を改善する食物繊維や利尿作用のあるカリウムなどが豊富に含まれている。

 馬場教授は「島にはアシタバの効用を示す言い伝えがいくつもあるんです。それを検証する形で研究を進めましたが、『アシタバは胃の薬』とか『皮膚病で化のうしたら、アシタバの黄色い汁を塗ると治る』……といった言い伝えを裏付けられました」と話す。

 こうした成果が徐々に知られるようになり、アシタバの人気が高まってきた。八丈島や神津島で栽培された生葉は主に東京の市場を通じて首都圏のスーパー、百貨店などで売られているが、全島避難した三宅島で生産が止まっていたため品薄気味だ。

 生のアシタバを味わえる場所としては、専門のジューススタンド「アシタ・バー」が東京駅の八重洲地下街と大阪の堂島地下センターにある。東京の店では3年前の開店時、1日100人程度だった客が最近は平均300人に増えた。

 客は4、50代の男性、2、30代の女性が多い。「1年近く前から毎日のように来ている」という30代の女性は「今年は花粉症の薬を飲まなくて済みました」。別の30代女性は「風邪を引かないし疲れにくくなった」と話す。

 粉末や粒状、お茶、せっけんなど加工品も数多く作られ、健康食品店や通信販売で売られている。大阪・長居のそば屋「おにや」では、店で出すそばの8割はアシタバを練り込んだアシタバそば。最近は遠方からも訪ねてくるという。

 アシタバの効果的なとり方について馬場教授は「生で食べるのが1番ですが、カルコンは水に溶けにくく熱にも強いので、料理に使ってもいいし粉末などの加工品でもあまり変わらない」と助言する。

(編集委員 大橋牧人)

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投稿者 Ashitaba : 09:19 | トラックバック